投資家・ウォーレン・バフェットの名語録の中から意味不明な個所を解説してみた。目次だけでも勉強になるよ!

投資の世界では知る人ぞ知るウォーレン・バフェットという人物がいます。

この人の発言を集めた『ウォーレン・バフェット 成功の名語録』という投資の参考書があるのですが、この本は目次を読むだけでもだいたいの内容がわかるのでとても勉強になります。

今回は本書の目次のうち意味が分かりにくいものをピックアップし、バフェットがどういう意図で発言したものなのか解説してみました。

「本を1冊全部読んでいる時間がない」という方はバフェットの本と当ページを読んで、投資への理解を深めてください。

台所に1匹ゴキブリがいれば、それは他にもたくさんいる証拠なのです

「事業の根幹に関わるような重大な問題を抱えた企業は次から次へと問題が噴出するので、投資を控えた方がいい。」という意味です。

逆に、事業の根幹に関わらないような問題であれば、いくつかの問題が起きていても気にしなくていい。

人がどうふるまうかを大きく左右するのは、内なるスコアカードがあるか、それとも外のスコアカードがあるかということなんだ

経済の専門家が言うことや有名な投資家が言うこと、さらには流行や「バブル」と呼ばれるような波に流されることなく、「自分の判断基準で投資しなさい」という意味です。

自分の投資基準・判断基準(内なるスコアカード)があれば、上手くいってもいかなくても納得がいきます。

だから他人の意見など気にせず、自分が良いと思った会社に投資するべきです。

僕もときどき経験しますが、投資で一番納得できず悔しい思いをするのは、他人の意見に従って投資したときです。

うまくいっても「なぜうまくいったのか?」がわからないままになります。

また、失敗した場合も同じで、「なぜ失敗したのか?」がわからないままですし、自分の考えに基づいて投資したわけではないので他人を責めることになります。

しかし、投資は全て自己責任です。他人を責めることはできません。

そのため、もの凄く惨めな気持ちになります。

  • うまくいっても失敗しても何が成功(失敗)の原因だったのかわからないので、その経験を次の投資に活かすことができない
  • 損失を抱えた時にはもの凄く惨めになる

という2つの理由から、内なるスコアカード(自分の判断基準)を持たなければならないということなんですね。

私は76歳になった今も、19歳のときに本で読んだ考え方を実践しています

ウォーレン・バフェットは若いころ、ベン・グレアムの『賢明なる投資家』という本を何度も読み、いまも実践しているそうです。

グレアムの基本原則は

  • 株券ではなく事業を買う
  • 価格と価値の差を見極める

というシンプルなものでしたが、バフェットは今でもこの2つの原則に基づいて投資判断を行っているようです。

オマハでの生活の方がずっとまともです。あのままNYにとどまっていたら頭がおかしくなっていたかもしれません。

たくさんの情報があった方が、情報が少ないよりも投資に有利だと考えがちです。

しかし、情報が多い方が投資に有利とは限らない、むしろ情報を遮断し、ゆっくり考える落ち着いた時間を確保することの方が大事だという意味です。

バフェットは若いころ、金融の街「ウォール街」のあるニューヨークで働いていたことがあるのですが、途中で生まれ故郷のオマハに帰ることを選択したそうです。

都会の方が情報量が多いし刺激も多いですが、そういう場所では必要以上の情報まで頭の中に入り込んできます。

バフェットは自分の考えをまとめて優れた投資判断をするためには、余計な情報は遮断した方が良いと判断しました。

そのため、ニューヨークからオマハでの生活に環境を変えたんですね。

危機に際して現金に勇気が加わると、その先は計り知れない

「〇〇ショック」などの金融危機が発生した際、現金をたくさん確保してあれば、割安で株を買いあさることができます。

しかし、危機の時には「もっと株価が下がるかも…」「もしかしたらこのまま倒産するかも…」と不安になるため、なかなか株を買うことができません。

そういう危機の際に「株を買うための現金」と「勇気」があれば、安くなっているタイミングでたくさんの株を買うことができ、その後、景気が回復した頃には計り知れないほどの利益を上げることができます。

…という意味です。

絶望の中で投資できた者だけが将来大きなリターンを獲得できるのは、いつの時代も同じですね。

鏡を見て、今日は何をするかを決める

「投資をするときにアドバイスを誰に求めますか?」という主旨の質問に「鏡を見るよ。」とバフェットは答えています。

大事なお金を投資するときのように大きな決断をする際、人は心細くなります。

そして、他人にアドバイスを求めたり、会議を開いて良い意見を聞こうとしがちです。

しかしそれでは投資で勝ち続けることはできないとバフェットは言っています。

会議を開いたとしても、大人数で出し合った意見は誰も責任をとらないので優れた判断になることはありません。

大きなミスは減らせるかもしれませんが、良くも悪くも”妥当”な意見にしかならず、決定打になるような優れた意見にはならないんです。

だから投資判断をする際には、他人の意見ではなく必ず自分自身の意見にだけ従うようにするのだと、バフェットは言ってるんですね。

要するに、きちんと分析して儲けている人間がいない集団に加わるのが肝心なんだ

バフェットは10代前半の頃に競馬の予想をしていた時期があり、ほとんどの客がテキトーに馬券を買って、そして、負けていくのを目の当たりにしていました。

そのころに学んだの教訓は、「頭を使うのが嫌いな人たち(集団)の中で、きちんと頭を使って考え、分析した者は一人勝ちすることができる」ということでした。

周りはバカばかりなので、ちゃんと分析した者だけが悠々と勝つことができるのは当然ですね。

投資も同じで、自分の頭で考えて分析までできる人が極端に少ないので、投資の世界でしっかり分析することができれば、一人だけ大儲けすることができます。

…意味です。

つねに前例ではなく、道理を重視した

バフェットは倒産寸前の会社の株でも、経営者が優秀な人で前例やしがらみではなく道理(経営)を重視しているようであれば、その会社の株を買っていきます。

どんなに株価が下がっている会社であっても、前例にとらわれず、しがらみにも負けずにリーダーシップを発揮する経営者がいる会社であれば投資し続けてきたわけです。

「前例ではなく道理を重視する」というのは、投資や経営にとって大事ですね。

ペンさえあれば「利益」はいくらでも作り出せます。ただし、ペテン師も集まってきます。

バフェットは、「増収増益」とか「業績見通し」といった数字にはあまり関心を示さないそうです。

数字はペン1本で簡単に操作することができるし、業績なんてものは数字のマジックで良くしたり悪くしたりできるからです。

バフェットが気にしているのは、その企業が長期的に成長できるかどうかです。

「利益」はいくらでも作り出せる、ただし、ペテン師(詐欺師)が集まってくる…というのは数字のマジックを意味しています。

私は小切手の写しを飾ることにしよう

バフェットはあるとき、テレビドラマのエキストラとして出演したことがあるそうです。

その時の出演料を小切手でもらったそうなのですが、一緒に出演した人が「この小切手は記念に額に飾っておこう!」と言ったのに対し、バフェットは「私は小切手の写しを飾ることにしよう」と語ったとか。

バフェットは非常に現実的な考え方をする人なので、小切手よりもお金の方を選んだわけです。

お金に換えれば株を買うことができるし、運用すれば数十倍に増えるかもしれませんからね。

本当に私はこの散髪に30万ドルを費やしたいだろうか

散髪代、美容院のカット代なんて、500ドル(5000円)とかそれぐらいの値段にしかなりません。

しかしバフェットは、散髪代の500ドルを運用すれば将来その500ドルが何倍にも膨れ上がり、いずれは30万ドルにもなりえることを知っています。

そのため1セントたりとも無駄遣いはせず、目の前のお金が将来どれくらいの金額になりえるのか?をいつも計算しているそうです。

衝動買いや出費が多い方は参考にしたい考え方ですね。

最後に

ウォーレン・バフェット 成功の名語録』は目次を読むだけでも投資や人生のヒントが得られます。

「じっくり読んでいる時間がない」

「全部を読むのは面倒くさい」

という方でも目次だけなら10ページくらいですぐ読めるので、投資に興味があれば目次だけでも読んでみてください。

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