中国のシェアサイクル事情~現地(広州省桂林)で見聞きしてきたことのまとめ~

中国のシェアサイクル事情

中国のシェアサイクル事情はどうなっているのか?

先日、中国の桂林という場所に行ってきたので、2018年時点での中国のシェアサイクル事情についてまとめてみました。

「百聞は一見に如かず」とは言いますが、ニュースで見聞きするのと実際に現地で見聞きするのとでは全然違いますね! 

シェアサイクルは噂どおりどこでも乗れる

僕が訪問した桂林は観光地ということもあり、観光スポットの周辺には必ずと言っていいほどシェアサイクルの駐輪場がありました。

中国のシェアサイクルは中国の携帯電話番号を持っていないとスマホアプリを使って借りることができないのですが、桂林を訪れる観光客のうち95%は中国人観光客らしいので、けっこう需要があるみたいです。

 

オレンジ、水色、黄色など、ニュースで見たことのあるカラフルで小さな自転車がたくさん置いてありました。

 

中国 シェアサイクル

中国 シェアサイクル 金額

 

シェアサイクルは噂どおりどこでも乗り捨てられている

どこでも乗れるシェアサイクルですが、どこでも乗り捨てられることでも有名です。

桂林ではあまり目につくような感じではなかったのですが、道端に乗り捨てられたシェアサイクルを何度か目にしました。

 

放置シェアサイクル 中国

中国 放置シェアサイクル

 

シェアサイクルなぜここまで普及したのか?

中国のシェアサイクル事情ですが、なぜここまで普及したのでしょうか?

 

中国は昔から自転車大国として知られており、誰もが自転車を持っているはずです。

わざわざ借りなくてもいいじゃん!と、僕は前から不思議に思っていました。

 

その疑問をガイドさんに聞いてみたところ、

「盗まれるから」という答えが…。

 

場所にもよると思いますが、中国では自分で自転車を購入しても、すぐに盗まれてしまうそうです。

ガイドさんは桂林市内に住んでいるのですが、「4台買って4台ともすぐに盗まれた。」と言っていました。

鍵をかけていてもその場で鍵を壊されてしまって、盗まれてしまうそうです。

 

「どうせ盗まれるなら…。」という事情から、中国ではシェアサイクルのような「借りる」自転車が爆発的に普及したんですね。

 

街の管理者はあまりよく思っていない

便利なシェアサイクルですが、どこにでも乗り捨てられるため「景観を悪くする」という理由から街の管理者(政治家など)からはあまり良い印象を持たれていないようです。

桂林市内では見かけませんでしたが、帰国のため広州の中心部に向かう途中で壊れたシェアサイクルを集めた「墓場」のような場所を見つけました。

 

ガイドさんによれば「街の管理者はシェアサイクルのことをよく思ってないので、放置されているシェアサイクルは回収して”捨てている”。」とのことでした。

 

乗っているうちに壊れてしまったシェアサイクルが捨てられていたのか?

それとも何者かによって壊されて捨てられたのか?

 

中国の闇の一部を見たような気がしました。

 

電動自転車(スクタータイプ)はシェア事業禁止

中国では電動タイプのスクーターは、人力で漕ぐ普通の自転車と同じような扱いを受けています。

そのため、電動スクーターはヘルメットを被らなくてもいいし、自転車専用道(専用レーン)を走ることもできます。

また、歩道上を走っていても誰も気にしません。

 

中国 電動自転車 スクーター

 

シェアサイクルが普及しているなら電動タイプのスクーター(中国では自転車と同じ扱い)も「電動シェアサイクル」として普及しているのではないか?と思ったのですが、ガイドさんによると「電動シェアサイクル」の方は政府によって禁止されているそうです。

 

むかしは電動シェアサイクルの事業を始めた会社もあったそうなのですが、禁止になって今はやっていないとか…。

 

さすがに電動自転車(スクーター)だと速度が出やすいので事故が起きた時の被害も大きくなるし、道端に乗り捨てられた時の撤去も大変そうです。

そういう事情を考えると、禁止にするのは妥当な判断だなあ…と思いました。

 

最後に

ということで、2018年時点の「中国のシェアサイクル事情」についてでした!

 

日本でも都心部ではシェアサイクルが普及しつつあるようですが、国民性やマナー、国土の広さなど、中国と日本では大きな違いがあります。

中国で流行るなら日本でも…と簡単にはいきませんし、放置自転車対策などの問題もあります。

しかし便利なサービスだとは思うので、シェアサイクルのようなサービスが日本でももっと普及したらいいな~と感じました。

 

 

コメント

  1. yyusukekun より:

    シェアリングエコノミーの先駆けのように思ってましたが、記事を読むとなんとなく国民性とうまくマッチしたサービスがたまたまシェアリングだったということでしょうか。
    考えさせられます(๑´•.̫ • `๑)

  2. sourceone より:

    マジでどこでも乗り「捨て」られるんですね。羨ましいような、羨ましくないような。

  3. matomepro より:

    >>ましろ (id:yyusukekun)さん
    中国の国民性は、シェアリングビジネスと相性が良かったみたいです。
    中国には「盗まれやすいもの」「すぐになくすもの」ということで【傘】のシェアリングサービスもありますが、傘なら日本でも流行るかもしれませんね。

  4. matomepro より:

    >>どこかの誰か (id:sourceone)さん
    どこでも乗り捨て可能だと、回収コストがかかりそうですよね。
    放置自転車は見た目も良くないし、勝手に回収して捨てたがる人がいるのもなんとなくわかります。

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