【生理現象】デッドポイントとセカンドウインドの仕組みとは?

トレーニングしていると、息が苦しくなったり筋肉に疲労がたまって思う様に体が動かなくなることがあります(デッドポイント)。 また、苦しい状態をガマンしていると徐々に苦しさが和らいでいきます(セカンドウインド)。

当記事では、このデッドポイント、セカンドウインドが起こる原因と、なるべく苦しまずに済むためのコツについて経験者の立場からまとめました。

生理現象にすぎない

セカンドウインド、デッドポイントの説明に入る前に、僕たちの体の仕組みについて軽くおさらいしておきます。

僕たち人間の体は、常にその場、その状況に最適な心拍数・呼吸数・血流・体温などの生理状態を保ち、過不足ゼロの状態でいます。 睡眠中、運動中、入浴中、暑い部屋にいる時、寒い部屋にいる時・・・、それぞれで生理状態は異なります。

また、状況が変化してから生理状態が適応するまでには時間がかかります。

デッドポイントとは

運動開始直後は、平常時の生理状態から運動時の生理状態に適応しきれていないため、体内の酸素量や酸素の摂取能力が低く、体が軽度の酸欠状態に陥っています。 つまり、いろいろと不足している状態です。

呼吸は苦しく、心拍数もかなり上昇するためキツいです。 この状態をデッドポイントと呼びます。

セカンドウインドとは

セカンドウインドとは運動開始直後の苦しかった状態が解消され、呼吸が楽になり体が軽く感じるようになる現象のことです。

運動を開始してしばらく経過すると、体が運動時の生理状態に適応し酸素の摂取能力も高まり、体内の酸素量も運動に必要な量を確保できた状態になってきます。つまり、過不足ゼロです。

体が適応してしまえば呼吸は楽になり、 苦しさも感じなくなります。これが セカンドウインドの正体なのです。

運動を開始してから体が適応するまでの時間は個人差が大きく、5分〜40分程度と言われています。長距離走が嫌いな人と長距離走が大好きな人の違いはセカンドウインドを体験したか・していないかの違いかもしれませんね。

準備運動(アップ)の有無で苦しさが変わる

セカンドウインドは大歓迎ですが、できることならデッドポイントは経験したくないですし可能な限り軽くしたいものです。

そこで、トレーニング中やレース中のデッドポイントをなるべく楽にする方法をご紹介します。

その方法とは、準備運動(アップ)です。 デッドポイントを軽くするためには準備運動で体に負荷をかけ、軽いデッドポイントの状態を意図的に生み出すんです。

予め準備運動で心肺機能や筋肉に負荷をかけておけば、トレーニングやレースで軽い酸欠状態になったとしても体中に酸素が十分に行き渡って過不足なしになり、セカンドウインドの状態にスムーズに移行できます。

自動車でも、いきなりアクセルを全開にして高い負荷をかけるとエンジンが壊れたり燃料を大量に消費したりして効率の悪い運転になります。ゆっくりアクセルを踏みこんで徐々に加速した方が、エンジンの負担が少ないし燃費もいいです。 これと似たことを人体でもやるわけです。

ウォーミングアップで軽い負荷をかけることで走る準備が整い、その後のトレーニングではビクともしなくなります。 あまり負荷をかけすぎるのも疲れてしまうのでよくないですが、準備運動でしっかりと体に負荷をかけることにより後が楽になるんですね。しっかり準備運動をしてから、トレーニングやレースに臨んでください。

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