いま、『起業3年目までの教科書 はじめてのキャッシュエンジン経営』を読んでいます。
まだ序盤を読んだだけですが、起業するならサラリーマン(会社員)をしながら副業としてスタートするのが安全ということがよ~くわかりました。
Amazonプライム会員はキンドル版が無料(2018年10月時点)なので、読書の秋のお供にも最適。
成功する起業の共通点
本書では、
- サイバーエージェント(アメーバブログなどを運営)
- オン・ザ・エッジ(現在のライブドア。ホリエモンが創業した会社)
などの起業して成功した会社を例に出し、成功する起業の共通点について解説しています。
成功する起業の共通点は「キャッシュエンジン型の起業」と呼ばれるもので、
- 地味な仕事
- 確実にお金がもらえる仕事
という特徴を持っています。
「起業」と聞くと、
- これまでにない新しいビジネスモデル
- 消費者のニーズを捉えた画期的な商品
- 画期的なアイデアを取り入れたものが発明品のようなもの
を思い浮かべがちですが、そういった「派手な起業(スケール型の起業)」は成功したときの報酬は大きいですがハズれる可能性も高く、失敗する可能性が非常に高いそうです。
いかに「地味で」「確実にお金が入ってくる」業態を見つけ出すか?
成功するか否かはすべてこの部分にかかってきます。
ホリエモン(オン・ザ・エッジ)の例
ホリエモンがオン・ザ・エッジの創業時に行っていたのは、ホームページの受託制作事業でした。
いろんな会社に電話やメール、飛び込みなどで営業をかけ、受注したらその会社のホームページを作ります。
受託制作事業のメリットは、
- 人員が少なくても仕事を手に入れることができる(低コスト)
- 制作物を納品すれば、確実にお金がもらえる
という点です。
受託制作事業なら極端な話、たった一人で起業したとしてもうまくいく仕組みになっています。
自宅を事務所として利用し、電話営業やメールで営業をかけながら仕事をもらうこともできます。
また、一度納品してしまえば報酬が確実に手に入るし、将来的にはメンテナンス料の名目で継続報酬を得ることも可能かもしれません。
デメリットとしては、いかにたくさんの契約先を見つけることができるか?にかかっているため、ある種の物量戦、言い換えると『根性論』『体力勝負』になってしまうことです。
とにかくたくさん営業して、たくさんの契約先を見つけること。
これが受託制作事業で成功するポイントです。
藤田晋さん(サイバーエージェント)の例
藤田晋さんは、サイバーエージェントを広告代理業務で起業しています。
この代理業務もまたローリスク・ローリターンの業態で、地味だけど確実に報酬がもらえる仕事です。
当時はたくさんの会社に営業をかけて、受注出来たらヤフーに広告を発注すれば良かったみたいです。
広告制作のスキルと、営業する根性さえあれば誰でもできるビジネスモデルです。
確実な収入源を確保しておかないと起業はリスクが大きい
ホリエモンも藤田晋さんも、地味な仕事をしながら確実に収入を確保していました。
そしてこの「確実な収入源」があったからこそ、何度失敗しても多業種に参入したり派手な事業を計画したりできました。
ホリエモンのオン・ザ・エッジは後にライブドアに改名し、ニュースサイトや無料ブログサービスの運営、SNSや掲示板、オークションサイト、動画、コンサルティングなどに手を広げています。
ホームページ制作での確実な収入源がなければ、新しいことに手を広げることはできません。
サイバーエージェントもまた広告代理事業で得た資金を元に、無料ブログサービスやSNS、ゲーム事業、アニメ制作事業などに手を広げています。
事業を拡大できたのは”確実な収入源”があったからこそです。
起業しても事業が軌道に乗らず倒産してしまうのは、資金面で首が回らなくなることが主な原因です。
そもそも誰も欲しがらない商品を作ってしまったり(市場の調査不足)店舗であれば立地の悪さも原因かもしれませんが、お金さえあれば商品を改良して再スタートしたり、別の場所に移転して続けることができます。
とりあえずお金さえあれば何とかなるわけです。
サラリーマン起業が最強な理由
「お金さえあれば何とかなる」という意味では、サラリーマンをしながら副業として起業するのは最強です。
務めている会社から”給料”という確実な収入を得ながら、自分のやりたいことに挑戦できるからです。
副業なので活動できる時間が限られてしまいますが、起業のような当たるかハズレるかわからないことに全力投入してしまうのはやはり危険だと感じます。
「副業なんて中途半端なやり方をしてんじゃねえよ!やるなら全人生をかけて集中して取り組め!」
こんなことを言う人もときどき見かけますが、全人生をかけて起業してもいいのは失敗しても困るのは自分一人だけのときに限られます。
独身者や学生など、自分が失敗しても家族などに迷惑がかからない人以外には、とうていおすすめできません。
たとえ起業に失敗したとしても勤め先の会社から確実なお金(給料)がもらえて、成功のチャンスを虎視眈々と狙い続けられる状態でもない限りは、起業はしない方が良いと感じました。
今回取り上げた『起業3年目までの教科書 はじめてのキャッシュエンジン経営』はまだ序盤しか読んでいませんが、起業や成功する会社のビジネスモデルについて書かれています。
「先人たちの成功例」と「成功した理由」を知ることもできます。
起業初心者のために再現性を重視した書き方を心掛けているそうなので、起業やスモールビジネスに興味があれば一読する価値があるでしょう。
なお、Amazonプライム会員はkindle版が無料でダウンロードできます(2018年10月時点)。
読書の秋のお供としてもご利用ください。
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