ニートと個人事業主に違いってあるの?友人から「いつまでニートやってるの?」とバカにされてイラッとした

ニートを馬鹿にする

「いつまでニートをやってるの?」

 

僕がニートになったばかりの頃、大学で同じ研究室だった友人にこういわれました。

その友人は大学卒業後に外資系の企業に就職し、その後、ネットワークビジネスにハマって2年ほどで会社を退職したとかで、僕が久しぶりに会った時もネットワークビジネスの勧誘の話でした。

 

会社を辞めて個人事業主として働いている友人にとって、僕のようなニートは何の生産性もない存在に見え、なおかつ堕落した時間を過ごし、人生を無駄にしているように見えて仕方がなかったのだと思います。

 

まあ、言いたいことはわかる。

僕もそう思っていた時期があるから。

 

  • ニートをしているくらいならアルバイトをしたり勉強したりして、なにか有意義な過ごし方をするべきだ!
  • 一日何時間寝て、何時間ネットサーフィンしているんだ?さすがに飽きるし眠くならないだろ!

そう考えていました。

 

ですがどっぷりと首までニート生活に浸かってしまうと、いつの間にかそんな考えはどこかへ消え去ってしまいます。

何時間もネットサーフィンをして、夕方からは刑事ドラマの再放送を見て、たまに散歩に行き不審者だと間違われ、夜遅くに布団に入ったらお昼ごろまで10時間くらい睡眠をむさぼるのが当たり前。

真正ニートの誕生です。

 

僕がそんなニートに順応しつつあるときに、冒頭の言葉を投げかけられました。

「いつまでニートをやってるの?」と。

 

そのとき僕がどう思ったのかというと、

 

お前には言われたくねーよ。

そもそも僕と君には、なにか違いはあるのか?

ということでした。

 

たしかに僕はニートでしたが、客観的に見るとその友人と僕との違いが何もないように感じたからです。

 

他人の目から見れば、

「この人は何の仕事をしているんだろう?」

「平日の昼間からブラブラして、こんなところで何をしてるんだろう?」

「働いてないのかな?」

と疑問に感じるような生活をしているはずです。

 

 スーツや作業着を着ているわけではないので働いている様子もなく、健康そうな若い男が昼間からブラブラしていたらどう見てもニートです。

僕とその友人の違いは外見からは判断できません。

僕が個人事業主としてネットワークビジネスの仕事をしており友人の方がニートだと言われても、ほとんどの人は納得してしまうでしょう。

ニートをバカにするな

また「いつまでニートをやってるの?」の言葉には、軽蔑やバカにした響きも含まれていました。

「俺は個人事業主として独立しており、努力して自分の腕一本で実力主義の世界を渡り歩いてるんだ!それなのにお前は・・・。」みたいなニュアンスですね。

「俺は努力して難関を潜り抜けたエリートで、お前は堕落したクズだ。」という響きもあります。

 

なるほど、たしかに僕はクズなので正論にも聞こえます。

でも君が自分のことをエリートだと思っているのなら勘違いだぞ。

 

個人事業主は開業届を出すだけでなれますし、起業家も30万円くらい払って役所に届け出を出せば法人を設立できたりするそうです。

経済産業省が出している2017年版 小規模企業白書によれば、実質個人事業主の数としてカウントされている「小規模事業者」の数は2014年時点でも325万者となっています。

 

個人事業主の数

1人で2つも3つも会社を立ち上げる人もいるので、人数的には半分の160万人くらいにはなるでしょうか。 

それに対してニート(若年無業者)の数は内閣府が出している平成30年版子供・若者白書全体資料はこちらから)によれば、2014年時点でも80万人になります。

 

若年無業者(ニート)の数

 

40歳以上のニートを含めるともう少し増えるとは思いますが、1.5倍の120万人と大目に見積もってもニートの方が個人事業主の数よりも少ないです。

つまり数で比較すれば、ニートになる方が狭き門ということです。

 

個人事業主よりもニートの方が「難関を潜り抜けてきたエリート」と呼ぶのにふさわしいのではないでしょうか。

クズに貴賎なし

ということで、ニート(というか僕)がクズなのは否定しませんが、統計データを知らずに「俺は個人事業主なんだぜ、えっへん!」みたいな感じで高慢な態度をとったりニートをバカにした態度を取っていたりすると無知がバレて恥ずかしいことになります。

ニートは堕落した生活を送っている人が多いですが、ある意味『現代の貴族』です。

自立を促すのは良いと思いますが、バカにしたり蔑んだりするのはやめましょう。

個人事業主だろうと社長だろうと起業家だろうと、私服で昼間からブラブラしているのであれば周りから見たらニートと同じです。

 

一人親方として頑張っている方や個人事業主でもスーツや作業着を着て仕事をしている方、私服で仕事をしている方、素晴らしい商品やサービスを作っている起業家がいることも僕は知っています。

ですがごく一部には「クズの中のクズ」と言える人がいてイラッとしたことを思い出したので、ちょっと書かせてもらいました。

 

僕をイラつかせた友人はその後ネットワークビジネスの会社が倒産して、いまは転売をやっているみたいです。

久しぶりにフェイスブックを見たら、いまでも時々意識の高い投稿をしていました。

一時期はウェーイ系の自撮り画像が多かった彼のフィードが、文字ばかりですっかり落ち着いた感じになっていたことがせめてもの救いです。落ちるところまで落ちて、少しは謙虚になったのかな。

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